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4690と38の日記

坂オバサンとクリティカのこと

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坂オバサンとクリティカのこと







4月27日





クリティカが死んだことは

少し前に島横漁村の民宿のオバサンから聞かされていたので知っていた

ですので

今日

シロクンと別れた後に坂オバサンに会い

クリティカの死の事について詳しく聞いた





クリティカが死んだのは2015年4月7日火曜日

いつものように坂オバサンが猫メシを届けに島横漁村へと下りると

その日のクリティカはとても具合が悪そうにしていた

ですので

民宿の納屋に設置させてもらっているダンボールのなかにクリティカを入れてあげた

そうすると

すぐにダンボールの底が黒く濡れた

ダンボールの底面を黒く濡らしたのはクリティカの体液で

もしかしたら破水だったのかも知れない

坂オバサンは、これは大変だと思い

自宅へとタオルを取りに行き

すぐにまたクリティカの元へと戻ったが

そのほんの数分の間に

クリティカはダンボールのなかで事切れていたとのこと

そして

坂オバサンが言うクリティカの死因は

もしかしてお腹に子猫が居たのではなくて

腹に腹水が溜まっていたのではないか?とのこと

高齢猫ですから内蔵疾患からのそれも充分有り得ると思う





クリティカの最後はこういうものだったようだ

坂オバサンの手によって人目に付かない安心できるダンボールのなかで

それに

そんなに長くは苦しまずに死んだようだ





クリティカは島横漁村猫の祖だった

シロクン、ヤクザ猫、コーヒー牛乳、メタリカ、茶白マサシ、黒焦げヤマト、ユキちゃん

みんな半分はクリティカからのもの

今も元気に暮らしているクリティカの半分のヤツらは

シロクン、ヤクザ猫、メタリカ、ユキちゃんの4匹だ

その中でもメタリカは、なかなか数奇な運命をアレしている

なんと国三在住のロシア人貿易商の人の家で飼い猫になっている

飼主が外国の人だからって、ぜんぜん心配はしないよ

だってロシア人ってすごく猫好きだもんな

ユーチューブとか見てるとほんと好きなんだなって分かるもの

ただ

今はロシア経済がアレになっているので

貿易のお仕事が難しくなっていないかだけが心配だな

だけどもね、そこは猫好きのロシア人ですから

そんなに簡単に愛する猫を手放したりはしないと信じている






ということで

クリティカの子孫たちは死んでしまったのも居るけど

家猫であれ野良猫であれ

今も元気で暮らしているのも居ますから

野良のメス猫として立派に命を全うしましたのですから

ほんと一生懸命ゴクロウサマでした と シロクンと会わせてくれてアリガトウ と

俺が猫語を話せたらのなら伝えたかった






そしてから

そもそもなんだけど

ほんとは坂オバサンが高齢で弱ってきたクリティカの面倒を見てあげていなかったら

きっと2年前の夏も越せずにクリティカは死んでいたと思う

坂オバサンは毎日毎日、それこそ雨の日も風の日も

クリティカとユキちゃんの猫メシの面倒を見ていた

最後のほう

クリティカの食が細くなって

カリカリなど受け付けなくなってしまってからは

わざわざ生卵を溶いたのを与えてあげていた

ほんと献身的と言ってもいいくらいのアレだったと思う

ですので

会話の最後に坂オバサンに労いの言葉をアレしようと思ったけど

言葉に出来なかった

声が震えてしまうし目玉に水が溢れそうになる

強い感情を面に表しても19ハタチの若僧だったら いいかも知れないが

俺は30の半ばも過ぎたオッサンですので

そんなのが自分に酔ったように人前で涙ひとつぶでも零したら

坂オバサンだって困惑してしまうかも知れないもの

ですから俺は坂オバサンとの視線を外し

島横漁村を見下ろしながら涙を耐えて鼻の穴を膨らませるのが関の山であった

我ながら情けないと思いました

それでも最後に

クリティカは最後まで野良猫だったけど

坂オバサンのお蔭で幸せだっ......  涙ブワッ

駄目だこれ駄目だ

今までクリティカのこ........  ぐっ.......  アリガトございました.......

ということで

なんとか醜態は晒さずにまあなんとかなったのこと!

ということで

坂オバサンに手を振って車へと歩き出したら



『 もう島横漁村に猫は居なくなったけど、ユキちゃんはここに居るからね 』

『 会いに来てあげてね 』



うぐっ、はい、また、うん、またきます

オッサンも辛いんだな涙も自由に出せないなんて

こんなじゃアレだ

もしシロクンが不慮の事故で死んじゃったら俺はどうなってしまうのか今から心配でたまらんな







ということで

クリティカの死による思わぬ副作用として

クリティカと一緒に生活していたユキちゃんが坂オバサン家の猫になった

ユキちゃんはまだ若いし島横漁村に1匹だけじゃ可哀想だと言う事で

坂オバサン家の猫になった

ということで

結果的に島横漁村に野良猫は1匹も居なくなった




 野良猫なんか居ないほうがいい不衛生だ
 
 そういう人も大勢居るだろう思う

 俺だってあまり増え過ぎて欲しくはなかった

 島横漁村にはどんなに多くても3匹くらいが限界だと思っていた

 だからクリティカにはあまり多くの子猫を産んで欲しくなかった

 2年前にクリティカはユキちゃんを含めて3匹の子猫を産んだ

 結果、2匹は死んでユキちゃんだけが残った

 クリティカとユキちゃん2匹

 理想的な数と思っていた

 それがクリティカの死後、一気にゼロになった

 野良猫なんか不衛生だし盛るとギャーギャーうるせえし

 人ん家の庭でウンコするかも知れないし

 干してる布団の上で寝ちゃったりするかも知れない

 野良猫なんか居ないほうがいいんかも知れない

 でも

 海辺の漁村に野良猫1匹居ない景色

 それが理想的な景色なんかな

 夏の昼下がりにですよ?

 防波壁の日陰で野良猫が伸びてたり

 民宿の下屋の日陰で野良猫があくびしてたり

 そういうのが視界の隅に入ってくる景色ってのが

 海辺の漁村の景色じゃないですか違うんかな俺が間違ってるんかな



    


家猫になったということで

最近に去勢されちゃったユキちゃん

来週に抜糸手術を受けるとのこと

オカマ猫になった気分はどうだユキちゃん? と、網戸の向こうのユキちゃんを覗くと

心なしかショボーンとした感じに見えた

頑張れよユキちゃん幸せを頑張れよー

オカマになってしまったけど

あの島横漁村の祖の猫

島横漁村名誉野良メス猫クリティカの最後の息子さんだからなおまえは





ということで

クリティカとの思い出は沢山ありますからゆえ

まだまだ書き残したい事があり

これからゆっくり少しずつアレして

そういうことで

そうしようと思う。








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