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4690と38の日記

野良猫と俺のこと

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野良猫と俺のこと






昔はアレだ

昔は猫のこと好きじゃなかった

外でニャーニャー鳴声がしても

どこに居るのか分からないし

さかりの時期の猫の声なんて

まるで老婆の断末魔みたいで不気味だった





高校生の頃

たまり場になっていた同級生の家で

2匹の猫が飼われていたが

そいつらがまた無愛想な猫どもで

当時の俺も猫に興味がなかったのもアレだけど

それでも

好奇心でそいつらを撫でてみようと思い

そっと手を出してみたら

そいつらったら

俺の手をヌルリと避けたうえに

『汚い手で触るなや、うざいんだよ』

みたいな顔で見られたので

くっそ・・・

くっそぉおおお

猫なんかこんなんだよな

やっぱり犬だよ犬

犬が一番かわいいんだよ猫なんかバーカバーカ

という気持ちになったのを覚えている





高校卒業した年くらいに

自分が猫アレルギーになっているのに気づく

たまり場になっていた同級生の家で

猫の成分を吸い込みすぎたようだ

自分が猫アレルギーになっている事に気づいたのは

当時の彼女と会う度にクシャミと鼻水が止まらないという事案が発生したからだ

当然、彼女の家では猫が飼われていた

自宅玄関でいつもコロコロで除去してるつってたけど

それでも俺の体は猫成分に反応してアレルギーがでた

主にセックスの時に服を脱ぐと猫アレルギーが激化した

服から目に見えないくらい極小の猫毛が舞い散るからなのかも知れない

若い頃のセックスなんか人生で一番のアレの時なのに

俺は眼をゴシゴシしながら鼻水でビシャビシャのアレだった

たぶん俺の人生の中で一番猫のこと恨んでいた時期だった





19才くらいの時に

ジイチャンがネズミ退治用の猫を探したいと言ってきた

裁判所の近くのペットショップにジイチャンを連れて行って

そこで子猫を貰った

里親探しでアレしてた子猫のようで無料だった

猫は嫌いだったけど

子猫ちょうかわいかった

ジイチャンもその子猫を可愛がっていたようで

1週間後くらいに

そういえばネズミは出なくなった?

と、聞いてみたら

ぜんぜん駄目や、まだ子猫やし、仕方ない

つってニコニコしながら子猫の話をしてくれた

俺もなんだか体がムズムズとして

その後、数回ジイチャン家まで子猫に会いに行ったけど

会う度にクシャミと鼻水、目の痒み、引っ掛かれると肌に水膨れが出来たから

そういう猫アレルギーの症状に降参してしまい

猫を愛せないままその時代を過ごした






23才くらい真冬の頃

現☆場から帰る途中にコンビニに寄った

周囲を田んぼに囲まれたコンビニだった

その日の天気は大荒れで

強風を遮る建物もなく

コンビニの窓に大粒の雪が真横から叩きつけていた

裏地モコモコのドカジャンの襟を立てて

ファスナーを首元までシッカリ閉めて車から下りた

おっと・・・

車中のゴミもついでに捨てて行こう

つって

空き缶とかガムの包み紙とか掻き集めて

それを手に背中を丸めながらコンビニのゴミ箱へ向かった

空き缶のゴミ箱にカラコーンと缶を投入し

次に燃えるゴミの箱に手を伸ばした その時

燃えるゴミの箱の中からガサッ!と音がした

きゃーーっ ネズミがいるのかしらーーーっ



恐る恐るゴミ箱の中を覗いてみたら



ねこがいた・・・・・・



その猫は俺と眼が合うと

自分の眼をギュッとつぶった

そしてブルブルと小刻みに震えていた

今でもけっこう鮮明に覚えている

毛皮は灰色+茶色の長毛で

それが脂汚れかなんかで あちこち毛羽立った汚い野良猫だった

真冬で

吹雪で

くっそ寒い田んぼの真ん中のコンビニの

ゴミ箱の中で

汚い野良猫が

ブルブル震えていた

当時の俺は野良猫の生活について思案した事などなかったので

その姿を見た時には 嘘だろ・・・ という気持ちを抱いた

野良猫のイメージを大きく覆された瞬間だった

野良猫なんかいっつも寝ててのんびり暮らしてる

人間よりも幸せなんじゃないの?

じゃあ今、俺が見てる野良猫なんなの?

冬の野良猫の生活なんか想像した事もなかった

それに

よく考えたら

こいつコンビニの人がゴミ箱の中身回収しに来たら

追い出されちゃうんじゃないの?

こんな田んぼの真ん中で

しかも吹雪きだぞ

どうするんだよ

馬鹿な野良猫だな

正直、可哀想には思うけど

俺は猫なんか嫌いなんだよ

俺はゴミを捨てに来ただけだから

ちょっと隅っこに寄ってもらえないだろうか

邪魔なんだよ

ゴミ捨てるのに




猫 《ブルブル》




どけよ、ほら




猫  《ブルブル》




じゃ、邪魔なんだよ

の、野良猫なんか俺の知った事じゃ・・・・




猫    《ブルブル》






コンビニ入店

あたたか~い缶コーヒー購入




『 あっ・・・ あとアメリカンドックひとつください・・・・ 』




缶コーヒーはドカジャンのポケットに入れて

コンビニの前の喫煙ベンチのとこでアメリカンドックにひとくち噛み付いた

吹雪ゴー!

おお

流石に吹雪いてるだけあって

アメリカンドックそっこうで冷めちゃったな

冷えたアメリカンドックなんか不味くて食えないな

3分の2ほど残っちゃったけど

これは捨てよう不味いから




アメリカンドック捨てたゴミ箱から

ガサゴソ音が聞こえる

うわあ なんだろネズミでも居たのかな

不衛生なコンビニだな





ということで

これが俺にとって始めての野良猫とのアレだった

今思えば

あの野良猫との出来事がなかったら

今現在、こんなに猫に興味なんか持ってなかっただろうと思うの

特に野良猫なんかとは縁がなかっただろうと思うの

そして

これはきっと

全て仕組まれていた事で

最終的に

あのフム顔の白毛玉野郎へとつながる伏線だったのではないかと。

 




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